12.季節の変わり目の身体をケアしましょう
- Yuumi YAMADA
- 2022年9月27日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年7月10日
気象病(お天気病)とは、原因が特定できないめまいや神経痛など天気や気圧の変化が症状を引き起こしているという考え方です。気象病では、めまいは春に顕著に起こると考えられていてその理由は、春先は気温も気圧も不安定で意外と過酷な環境。特に発達しながら東へ移動する南岸低気圧(秋~春(1月~4月))の発生により気圧が急低下し寒くなります。そんな時に、耳鳴り・めまい・頭痛・関節痛などの症状が起こるというものです。気象病の最大の原因は気圧の変化。梅雨の時期や台風が来ると全身の倦怠感や浮腫み古傷が痛むのは気圧の変化を内耳がキャッチして身体がストレス状態に陥ってしまうために起こるものです。気象病には内耳に作用すると書かれている乗物酔いの薬が効くという話もあります。
●この季節に気になるめまいやふらつき感‥
めまいとは、安静にしている時あるいは運動中に自分自身の体と周囲の空間との相互関係・位置関係が乱れていると感じ不快感を伴ったときに生じる症状です。
めまいの症状は、耳の病気に多く見られる、グルグル目が回る、天井や周りの景色が回って見えるといった「回転性めまい」。フラフラ、フワフワといった「浮動性めまい」。「立ちくらみ」などがあります。浮動性めまいには、脳梗塞や一過性脳虚血発作などの中枢性障害のものと、回転性めまいの後の治りかけていく過程で起こりものがあります。めまいに伴うその他の症状では、難聴や耳鳴り、耳閉塞感、音響過敏など内耳の障害。吐き気や嘔吐、冷汗、頭痛、動悸など自律神経系の症状。麻痺やしびれ、頭痛、脱力、ふるえ、物が二重に見える、ろれつが回らないなど中枢神経系の症状。不眠や不安、気力が悪くなるなど精神症状などがあります。
めまいの患者さんの約50~60%を占める良性発作性頭位めまい症。原因は内耳にある耳石がはずれ三半規管の中に入り込んでしまうこと。頭を動かすとリンパ液のなかを耳石がコロコロと動き回るため、数秒から数十秒位のグルグルめまいが起こります。この病気は薬では治りません。症状があるからと言って運動不足で頭を動かさずにいると、はがれた耳石が底に沈んだままになってしまうので、積極的に運動することが大切です。
めまいの患者さんの約20%がメニエール病です。原因は、ストレス・過労・睡眠不足により内耳の三半規管がむくんでしまうこと。治療はストレス解消や仕事量を減らしたり、質のいい睡眠を心がけること。また少し息が上がる位の有酸素運動が有効とされています。全身の血液の循環を良くして内耳の血流量を増やし代謝が活発になれば内耳のむくみが軽くなります。
めまいの運動療法は(1)視覚、(2)前庭、(3)深部感覚刺激(足の裏)の3つを使うこと、小脳を鍛えることが重要とされています。目、耳、足の裏を連携させたトレーニングを行うことが極めて重要です。
●頭痛、むくみ、脚がつる、坐骨神経痛‥気象と関係あるの?
気象と身体には関連があるのではないかと言われていますがメカニズムについては未だ解明されていないようです。
しかし、自律神経が気温や気圧の変化によって何らかの影響を受けるのではないか?というのはかなり有力な説です。
気圧が下がるとヒスタミンが分泌され血管を収縮させ血流が減少し炎症を起こし痛みなどの症状を引き起こします。
交感神経をも刺激する働きもあるのでさらに活性化させてしまうことに繋がります。
急な寒さなど寒暖の変化によって血管が収縮し頭痛を感じたり脚がつること。筋肉のこわばりや神経を圧迫することで坐骨神経痛を引き起こすことにもつながります。
雨が降ると湿度が上がり身体もむくみやすくなってしまいます。むくみが生じると、血流を悪化させてしまうため疲労物質が蓄積されやすくなり全身の疲労感を感じます。
天気が崩れる前に痛みを感じることがあります。これは低気圧が近づくと交感神経が興奮して身体が緊張するからだと考えられています。
自然界で生活している限り気候の変化で身体に何らかの異常が起きることは、ある意味やむを得ないこと。私たちはどのように対処したらいいのかを少しずつ学んでいくことが大切なことなのでしょうね。
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